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第31回定期演奏会

 本校吹奏楽部による第31回定期演奏会が7月14日苫小牧市民会館で行われました。

今年は、23年に渡って吹奏楽部を指導していた新谷先生がご勇退され、新顧問山岸久生先生の指導の下、新たな苫小牧東吹奏楽部のスタートの年です。
学校祭、定期演奏会、コンクール、これまで休日返上で練習を重ねた成果をすばらしい演奏で聴かせてくれました。

第31回定期演奏会を終えて 吹奏楽部 顧問 山岸久生

今年創立70周年を迎える本校に、縁あって4月からお世話になっております。伝統ある吹奏楽部は昨年第30回という節目の定期演奏会を終え、今年また新たな一歩を踏み出しつつあります。この部活に来て驚いたのは、まず人数の多さ。そして部長・副部長と2人の学生指揮者を中心に、練習計画を含め様々なことが組織的に運営されていることでした。定演に関しても各担当のチーフが責任を持って仕事を進めているのを目の当たりにして、伝統校というのは違うものだと感心し、活気があって明るく何事にも前向きに楽しんで取り組む部員達の姿に新鮮な感動を覚えました。幸い新谷先生がすべてレールを敷いてくださっていたので、不慣れな私でも何とか生徒に教えてもらいながらやっていくことができました。とにかく3年生が素晴らしい。演奏面でも仕事面でも頼りになる31名。せっかく名前も覚えてこれからという時にもう引退というのは本当に残念です。

 定期演奏会は学校祭のわずか1週間後。私にとっては初めての大きなイベントです。当日は約900名もの方が会場に足を運んでくださり、大盛況でした。学校祭直後で練習時間が足りず、また忙しさから体調を崩す者も何人もいましたが、生徒達はそれを持ち前の明るさでカバーし、熱の入った演奏をしてくれました。第2部は1年生も全員加わり、総勢91名でのステージです。恒例のパート紹介も好評でした。しかし最も印象に残ったのは、3年生による「LET IT BE」です。ここまで毎日必死に練習し後輩を育ててきた31名の気持ちがこもった暖かい演奏で、アンケートでも3年生のステージがとてもよかったという声が数多く寄せられました。

 アンコール最後の曲「ワシントン・ポスト」が終わり緞帳が下りた瞬間、堪えていたものが堰を切って溢れたかのように、あちこちで3年生が声をあげて泣いていました。みんなで力を合わせて1つのことを成し終えたという充実感、今でなければ得られない貴重な瞬間です。91人が協力して創り上げた演奏会、心に残るこの感激をこれからの人生に役立てていってほしいと切に思います。「このメンバーで吹けることが幸せなんだ」という熱い気持ち、決して忘れたくありません。

 3年生の皆さん、本当にお疲れ様でした。あなた方のブラスに懸ける思いはしっかりと後輩達に引き継がれています。彼らは期待に応え、コンクールでは見事に結果を出してくれました。きっと来年もあなた方のように、素晴らしいドラマを展開してくれるはずです。苦しさを乗り越えてこそ成長と感動があります。その場面に自分も立ち会えると思うと、今からもう楽しみでなりません。